世界を魅了するボローニャ式パッケージ文化とオリジナル紙袋の可能性

世界的なブランドのパッケージを支える包装機械の多くは、イタリア北部の古都ボローニャから生まれています。なぜこの街が世界有数の「包装機械の街」となり得たのか?その源流を探ることは、企業が持つべき「包む技術」の本質を理解する鍵となります。
本記事では、ボローニャの技術背景から、オリジナル紙袋をブランディングツールとして最大限に活用する方法を解説します。
目次
■ベリービー公式note
この度、ベリービーCEO 芦谷による公式noteをはじめました!
「パッケージで売上が変わる瞬間」や「SNS時代にブランドが生き残るためのデザイン戦略」など、ベリービーだからこそ語れる“ブランドづくりの裏側”を発信しています。
気になった方はぜひnote本編もご覧ください。▼
1. ボローニャが世界を魅了する「包む技術」の歴史的背景
イタリア北部の古都ボローニャは、世界でも有数の「包装機械の街」として知られています。アップルのような世界的ブランドのパッケージを作る機械の多くも、実はイタリア製です。
なぜこの地で、包装資材や印刷技術が発展したのでしょうか。その背景には、歴史と文化、そして人の手による技の積み重ねがあります。ボローニャには中世から学問と出版の文化が根づいていました。ヨーロッパ最古の大学のひとつ、ボローニャ大学を中心に、15世紀には印刷と製本が盛んになり、紙やインク、レイアウト技術など、後のパッケージ印刷に通じる基礎技術が育ちました。
2. イノベーションが加速させた「パッケージング・バレー」の誕生
近郊では絹や織物の生産も行われ、精密な機械や手仕事の技術が発展していきました。これらが後の「包装機械産業」へとつながっていったのです。
20世紀に入ると、ボローニャでは自動包装機械メーカーが次々と誕生します。1924年に設立されたACMA(アクマ)や、1960年代創業のIMA(イーマ)などが代表的な企業です。これらの企業は、菓子、化粧品、医薬品、食品といった幅広い分野で使われる包装機械を開発し、世界市場に輸出しました。
3. 高度な技術を支える「分業ネットワーク」の仕組み
特に、ACMAが発明した「連続運動を断続運動に変換する装置」は包装の効率を飛躍的に高め、ボローニャを“Packaging Valley(パッケージング・バレー)”と呼ばせる原動力になりました。このイノベーションは、高品質な紙袋の製造技術にも深く関わっています。
この地域のもう一つの特徴は、産業の「分業ネットワーク」です。
機械部品メーカー、印刷会社、設計事務所、素材研究所などが互いに連携し、一つの街が巨大な工場のように機能しています。ある企業で育った技術者が独立して新しい会社を起こし、それがまた地域全体の競争と発展を生む。こうした好循環が、技術の洗練と革新を支えてきました。
4. ボローニャの哲学から学ぶ オリジナル紙袋が持つべき二つの価値

さらに、ボローニャでは教育や自治体の支援も充実しており、工業技術学校や産業博物館が若い技術者を育てています。エミリア=ロマーニャ地方特有の「協同組合」文化もあり、企業同士が協力し合う風土が根づいています。この「競争と共創」のバランスが、地域の持続的な発展を支えているのです。
今日、ボローニャの包装技術は単なる工業製品を超え、デザインや環境配慮、デジタル連携など、新たな価値を創り出しています。美しく、効率的で、人の心を動かす「包む技術」。
それは、長い歴史の中で磨かれたボローニャの誇りであり、世界中のブランドが信頼を寄せる理由なのです。
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