丈夫なオリジナル紙袋を作りたい時のポイント
オリジナルの紙袋を作るときは、強度についても意識しておきたいものです。強度は、紙袋の高級感を左右することもあるでしょう。
しかし、「丈夫さ」は、色や持ち手の素材などとは違い、目に見えるものではありません。そこで、確実に丈夫さをアップさせるために知っておきたいオーダーの方法や気を付けるポイントについてご説明します。
目次
紙袋の素材・形によって変わる丈夫さ
紙袋の強度は、利用する素材や加工方法によって大きく変わります。強度を上げたい場合は、次のポイントをおさえてオーダーを行いましょう。
PP加工
PP加工とは、印刷を行った紙の上に、ポリプロピレン製のフィルムを貼りつける加工方法のことです。貼ることで質感が変わり、つるつるとした手触りになります。(左画像がPP加工されたもの、右画像はされていないものです)
高級な紙袋にはよく利用されている方法であるため、見たことがある方も多いでしょう。PP加工を行うことで、耐水性が上がり、水濡れに強くなります。また、紙は角のあるようなものを入れたり、力を加えたりすることで破れてしまいますが、PP加工をすることで破れにくくもなります。
紙を厚くする
薄い上質紙と、分厚い厚紙では、厚紙の方がずっと破れにくく、折れにくいものです。上質紙で作った紙袋では、少し重いものを入れるとすぐに破けてしまうでしょうし、紙袋のきれいな形を保つことも困難です。その点、厚紙で作った紙袋は丈夫で、紙袋の形をしっかり保持し続けることができるのです。
ただし、紙はただやみくもに厚くすればいいというものではありません。厚くしすぎると、加工が難しくなりますし、まるで箱のような紙袋では、持ちづらくもあるでしょう。強度と利便性のバランスを考えることが大切です。
ちなみに紙の厚さの単位は「g/㎡」で、1㎡あたりの重さを表します。一般的な紙袋の厚さは、120g/㎡ほどです。
補足すると、コピー用紙は60g/㎡、ポストカードは180g/㎡ほどなのですが、イメージが湧くでしょうか。
ベリービーバッグでよく作られる紙袋の厚さは160g/㎡、「カード紙」という厚いもので200g/㎡なので、比較的丈夫な紙袋だといえます。
ボール紙
紙袋の底に、ボール紙が入っているのを見たことがある方も多いでしょう。このようなボール紙を「底ボール」といいます。また、紙袋の口部分にボール紙を入れた紙袋もあります。こちらは「口ボール」と呼ばれるものです。
底ボールや口ボールは、紙袋の底が抜けたり、型崩れしてしまったりするのを防ぐ役割を果たします。ボール紙を入れることで、紙袋の素材の強さにプラスした強度を得ることができるのです。
不織布バッグ
厳密には「紙袋」ではありませんが、「不織布バッグ」も作れます。不織布とは、繊維を織るのではなく、繊維を接着剤や熱処理をしてくっつけて作られるものです。厚みはそれほどないものの、紙よりも丈夫で破れにくく、折りたたむこともできます。リユースに適した手提げ袋なので、繰り返し使ってもらいたい場合は、「不織布バッグ」という選択肢もあります。
サイズも丈夫さの要素のひとつ
アクセサリー用の小さな紙袋と、肩からかけられるような大きい紙袋では、必要な強度が異なります。
紙袋が大きくなれば、それだけ中に入れられるものの量も増えると考えられます。そのため、大きな紙袋を作るときは、その分丈夫な素材を使ったり、強度を上乗せできるような加工をしたりする必要があるでしょう。
また、大きい紙袋を作るときだけ重さに注意すればよいというわけではありません。
紙袋を作るとき、「何を入れるか」ということは、必ず考えることになるポイントです。このとき、「物が入るサイズかどうか」について意識する方は多いと思いますが、それと同時に、「入れるものに適した強度があるかどうか」についても考えておく必要があるのです。
軽い雑貨類だけを入れる紙袋であれば、ある程度の大きさの紙袋であったとしても、強度はそれほど必要ないでしょう。しかし、それほど大きくなかったとしても、説明会などで配布するたくさんの資料を入れるための紙袋や、重いものを入れることが想定される紙袋の場合は、強度を十分に持たせなければいけません。
知っておきたい、紙袋の耐荷重
紙袋を作るときは、「なんとなくのイメージ」で丈夫さを決めるのではなく、実際に使ったときに問題がないか検討しておく必要があるでしょう。ショップや企業で渡された紙袋が帰宅する前に破れてしまっては、顧客に多大な迷惑をかけてしまい、信頼感は失われてしまうでしょう。オリジナル紙袋をオーダーするときは、紙袋の耐荷重を確認しましょう。
ちなみにベリービーバッグの場合は、2kgまでの重さに耐えることができます。紙袋の丈夫さは、素材や加工方法によって異なります。どのくらいの耐久性が必要になるのか、入れるものや紙袋のサイズなどを元に考えながらデザインを決めましょう。ベリービーバッグの場合、オーダー時に、「重いものを入れる」ということを担当者に伝えていただければ、それに適した仕様やデザインをご提案できます。
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